クリスマスケーキ その1

先日娘の生誕4ヵ月記念にケーキを買った。

するとケーキと一緒にクリスマスケーキの

チラシをもらった。

「もうそんな季節なんだね」

「早いもんだね」

と話しつつ、チラシは紙ゴミ入れにしまった。

 


我が家にクリスマスケーキを買う習慣はない。

といっても結婚後に迎えるクリスマスは

今年が2回目で、去年は買わずとも

妻の職場の親睦会からもらったのだけれど。

(コロナで旅行などを企画できなかったので、

クリスマスケーキや商品券で還元、

という形をとったらしい。)

 


実家でもクリスマスケーキは貰えたら

ラッキーなもので、わざわざ買うなんて

ことはなく「おいしそうだな」と

羨望の眼差しをおくる対象だった。

 


・・・・・

 


数日後、なんとなく件のチラシが気にかかり、

歯みがきをしながら眺めていた。

すると

「クリスマスケーキ、たべたいの?笑」

と妻。

「まあ、ケーキはいつでもたべたいよね 笑」

と答える。

ぼくは無類の愛食家だ。

とりわけ甘いものには目がない。

「じゃあ今年は買っちゃおうか」

「でもクリスマスケーキって割高じゃない?」

「いいのいいの。〇〇(娘)ちゃんの

5ヵ月記念だし」

「4ヵ月でケーキ食べたばっかりじゃん 笑。

3ヵ月でも買ったし」

「毎月祝うんだよ。1年目なんだから」

となんやかんや理由をつけて、

結局予約注文することにした。

 


独身のときなら「わざわざクリスマスなんて

いうケーキが高い時期に買わなくても」

と否定的だったけど(それ以外の時期には

食べ歩きをしていたが)、

結婚して子どもが生まれると変わるものだな、

としみじみ。

 

こうして世の中のイベント商法に搾取される

のか、と思いつつも、おいしいケーキを

おいしく食べられるのならそれも悪くはない

か、と納得する師走である。